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美術史の街・ヨコハマ
幕末から明治維新、その激動の時代に文明開化の主舞台となった
港町ヨコハマはまた、美術史としても特筆すべき街でした。
すぐれた浮世絵師たちが、移りゆく世相を
卓抜な筆で描きとめていたからです。市中には、彼らの作品である浮世絵や絵草子を売る店が繁盛していました。
絵師の姉の大恋愛
吉田町「歌川」も、売れっ子絵師の歌川国鶴・国松兄弟が
みずから描いた作品を世の人々に提供している店でした。
兄弟には、むらという名の姉がいました。うわさの麗人でした。
ひとりの英国人が彼女を見そめました。友人の新聞記者などとともに店を訪れていた英国臨時公使キングドムです。
大恋愛のすえ二人は結ばれ、三人の子をもうけました。
時を超え、「よしだまち 宇多がわ」へ
三人の子のうちの長男キンキクは日本に残ります。
そして、子孫が受け継がれていくわけですが、キンキクの孫に
あたる歌川民子がこの同じ吉田町に店を開くことになったのは、
長い歳月を超えたふしぎな縁というべきでしょうか。
その店というのが「よしだまち 宇多がわ」です。
和も洋も超えたこころの膳
むら・国鶴・国松たち姉弟は鎌倉武士の末裔。
それが絵の世界に踏み込み、さらに国の大転換とともに西洋のこころと交わり、やがて、きめ細やかな料理にこころざしを傾けることになる。したがって、そこに設えられる膳に、和のこころ、洋のこころ、そして和も洋も越えたこころが織りなすように注ぎこまれているのは、歴史の残した当然のかたちといえるのかもしれません。
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よしだまち 宇多がわ
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